前節、矢崎バレンテFCを相手にアウェーで敗れ、2連敗を喫し窮地に立たされたFC鈴鹿ランポーレ。連覇に向け3連敗は許されないランポーレは、首位に立つFC刈谷を伊勢フットボールヴィレッジに迎えた。
今季初のナイターゲーム、さらには鈴鹿から90km近く離れた伊勢でのホームゲームだったが、227人ものサポーターが絶対に勝たなければならない一戦を見守った。
スタメンはGK柴田、DF藤田、榊、村田、大村、MF保﨑、山之内、鈴木、矢野、FW北野、近藤。前節との違いは保﨑がサイドからボランチに移り、最終ラインでは負傷明けの藤田が復帰。さらにはパブロに代わって近藤、久保に代わって矢野が初先発を果たした。
連敗を喫したここ2試合では、立ち上がり15分以内の失点が響いたが、この日は非常に集中した入り方を見せる。球際の競り合いでも負けずに五分五分の展開が続いていたが、徐々に刈谷が押し込む時間帯となる。ランポーレは北野にボールが収まらず、前線で起点が作れない状況が続き、なかなかシュートチャンスをつくることができない。
しかし、我慢の時間帯をしのぐと、前半終了間際に決定機が訪れる。右からのクロスをGKがはじき、こぼれ球を近藤がつないで最後は北野が押し込む。しかし、これはGKが見事なセーブではじき、北野がさらに押し込むも再びGKがブロック。ランポーレの立て続けの決定機を刈谷の必死の守備が阻止し、スコアレスのままハーフタイムを迎えた。
後半、先にチャンスを作ったのは刈谷。56分、クリアミスを拾われ、抜け出した浜田のシュートはGK柴田がわずかに触って右のポストぎりぎりを外れる。
60分にはランポーレに決定機。60分、近藤のポストプレーからフリーの矢野がボレーで捉えたが、ゴール左へと外してしまう。
互いにチャンスのあるスピーディで緊張感が漂う展開が続く中、75分にペナルティーエリア手前やや左、ゴールまで約22メートルの位置で鈴木が倒されてFKを得る。
ボールをセットし、入念に壁の位置を調整していたのは保﨑だったが、蹴ったのはすでに今季FKから得点を挙げている山之内。右足で巻いたシュートがゴール左隅へと決まり、ランポーレが試合の均衡を破る。普段クールな山之内も、サポーターの元に駆け寄って喜びを爆発させた。
79分、競り合いで額を出血した近藤に代わりパブロを投入。前への推進力を得たランポーレは追加点に迫り、89分には山之内の浮き球パスに抜け出した北野が得意の仕掛けからシュートを放つが、惜しくもクロスバーにはじかれる。
ロスタイムの4分間をしっかりと時間を使いながら逃げ切ったランポーレが1-0で競り勝ち、首位の刈谷相手に連敗を「2」でストップ。中心選手の一人、小澤司を負傷で欠く中で大きな勝ち点3を手にした。
次戦の第6節は6月14日(日)、刈谷に替わり首位に踊り出たChukyo univ.FCとの中京大学グラウンドでのアウェーゲーム。また、第7節は6月20日(土)、石垣池公園陸上競技場に藤枝市役所サッカー部を迎えてのホームゲームとなる。