9月2日(土)、東海社会人サッカーリーグ1部第11節が行われ、鈴鹿アンリミテッドFCはAGF鈴鹿陸上競技場に東海学園FC(以下東海学園)を迎えた。
8月丸々リーグ戦のなかった鈴鹿にとっては、約1ヶ月ぶりのリーグ戦。そしてこの9月で、リーグ戦残り5試合全てが行われる。すなわち、東海リーグ王者の行方が決まるのだ。まさに運命を決める1ヶ月となる。
快晴に恵まれ、女声になったMCのグランコちゃんが場内をどよめかせ、スタンドでは山岡社長によるマグロの解体ショーが大盛況。捌いたマグロはマグロ丼としてサポーターに振舞われ、腹ごしらえも済んだところでいよいよ9月5連戦の初戦を迎えた。
スタメンはGK曵地、DF藏川、藤井、キローラン、冨士、MF藤田、江頭、芦田、堀河、FW藤沢、エフライン。前節に続いて芦田が先発となり、負傷明けの藤沢も先発に名を連ねた。
試合は開始早々に動く。3分、ロングボールをエフラインが落とすと、走りこんだ芦田がボレーで押し込み鈴鹿があっさりと先制する。このまま一気に畳み掛けるかと思われたが、東海学園もすぐさま持ち直し、鈴鹿に主導権を握らせない。
追加点の欲しい鈴鹿だが、30分にアクシデントが発生。キローランが負傷交代を強いられ、右SBの原を投入。キローランの位置にはボランチの藤田が下がり、右SBに入っていた藏川がボランチに入った。
鈴鹿にとっては嫌な流れとなったが、34分に左サイドでFKを獲得。これを堀河がゴール前に蹴ると、ファーサイドで拾ったこぼれ球を芦田が折り返す。これが東海学園の選手に当たってオウンゴールとなり、思わぬ形で鈴鹿がリードを広げた。
堀河→冨士のホットラインで2-0とリードを広げた鈴鹿だが、前節はここから3失点を喫した。反省を生かすには持って来いの展開。攻めるのか、守るのか。鈴鹿の答えは、前者だった。さらに41分、堀河の右CKのこぼれ球を冨士が押し込んで3点目。
鈴鹿の勢いは止まらず、前半終了間際にはエフラインのシュート性のクロスが東海学園の選手に当たって再びオウンゴール。鈴鹿は前半だけで4点のリードを奪うことに成功した。
スコア上は大差がついてしまったが、内容的には決して圧倒しているわけではない。それは選手たちも重々理解しているようで、後半も手綱を緩めることはしなかった。
後半開始わずか3分、堀河の左CKはクリアされたものの、ゴール前に入れ直したボールをエフラインがつなぎ、最後は藤田が冷静にDFをやりすごしてシュートを決め、5-0と突き放した。
勝利をほぼ手中に収めた鈴鹿が目指すのは、無失点で試合を終えること。もちろん、さらなる追加点を狙いつつではあるが、この点差に気を緩めて失点などすれば、それは確実に今後に響いてしまう。9月の5連戦は、1試合たりとも気の抜けない大一番ばかり。何点差が開こうと、決して油断などあってはならない。
藤沢に代えて近藤、芦田に代えて伊藤を投入し交代枠を使い切った鈴鹿は、6点目こそ奪えなかったものの、きっちりと失点をゼロに抑えて勝ち点3を手にした。
次戦となる第12節は来週10日(日)、有玉グラウンドにて常葉大学浜松キャンパスFCと対戦。次のホームゲームは16日(土)、FC岐阜SECONDを迎える。