6月17日(土)、東海社会人サッカーリーグ1部第7節が行われ、鈴鹿アンリミテッドFCはウェーブスタジアム刈谷でFC刈谷と対戦した。
スタメンはGK曵地、DF藏川、藤井、キローラン、冨士、MF藤田、江頭、堀河、吉田、FW柿本、近藤。前節のFC岐阜SECOND戦と全く同じメンバーで天王山に臨んだ。
刈谷は昨年の東海リーグを無敗で制し、鈴鹿は天皇杯予選で勝利したものの、リーグ戦では2戦2敗と辛酸を舐めさせられた相手。刈谷を倒さずして、東海リーグの王座奪還はありえない。
ここまでの5試合、常に立ち上がりから優位に試合を進めていた鈴鹿。しかし、刈谷相手に、敵地で主導権を握ることは簡単ではない。天王山の名に恥じない、拮抗した展開が立ち上がりから繰り広げられた。
こうした試合展開でカギを握るのはセットプレー。鈴鹿は堀河が精度の高いボールをFKやCKから供給し、高身長の柿本や藤井、キローランが競り合う迫力のあるセットプレーで刈谷ゴールに迫った。
しかし、どちらも決め手に欠けたまま、無得点でハーフタイムへ。「前半は風下ということもあり相手にペースを握られる時間も長かった」と藤田は振り返ったが、「こういう展開になることも考えていたので焦りはありませんでした」というキローランの言葉通り、チームに慌てた様子はない。
というのも、1試合少ないとはいえ順位表では鈴鹿と刈谷の間には「5」の勝ち点差が存在している。敵地ということもあり、鈴鹿のゲームプランには勝ち点差をキープできる引き分けも視野に入れていたかもしれない。
一方、その差を埋めるために何としても直接対決で勝利が欲しい刈谷。後半も五分五分の展開が続く中、やはり均衡を破ったのはセットプレーだった。
後半22分、左サイドで得たFKを堀河がゴール前に蹴ると、ゴール前で合わせたのはキローラン。これがゴール右へと決まり、移籍後初ゴールは天王山での貴重な先制ゴールとなった。
これで刈谷の攻撃にも焦りが生じ、鈴鹿としてはより守備に重きを置きながら、効率よくカウンターを狙えばいい。セットプレーには十分注意を払いつつ、鈴鹿が上手く時間を使いながら、試合はアディショナルタイムに突入。このまま鈴鹿が逃げ切るかと思われたが、終了間際に刈谷のカウンターからロングパスが鈴鹿の最終ラインの裏に出される。ここはGK曵地がペナルティーエリアを飛び出してクリアの体勢に入るが、バウンドが合わず空振り。守護神のまさかのミスから伏木にゴールを許し、試合は1-1のドローに終わった。
鈴鹿としては終了間際に勝ち点2を失う結果となったが、ミスをした曵地はこれまで何度も失点の危機を救っている。小澤監督も「ミスした選手は責めることはできない」としつつ、「彼は責任を感じるだろうし、それが成長に繋がると思う」と今後の飛躍に期待をこめた。
次戦となる第8節は7月16日(日)、トヨタ蹴球団と中京大学グラウンドでのアウェーゲーム。次のホームゲームは7月22日(土)、AGF鈴鹿陸上競技場にChukyo univ.FCを迎える。