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三重県サッカー選手権大会 決勝 マッチレポート

2017年4月11日
  • #トップチーム

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4月9日(日)、三重県サッカー選手権大会(天皇杯代表決定戦)の決勝戦が行われ、鈴鹿アンリミテッドFCはヴィアティン三重と四日市中央緑地公園陸上競技場で対戦した。

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三重県代表として天皇杯本大会への出場権を得ることができるのは1チームのみ。その1つの枠を争う相手は、昨年まで同じカテゴリーで戦い、今はJFL(日本フットボールリーグ)で戦っているヴィアティン三重。昨秋に行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグで、勝った方がJFLに昇格できるという決戦を行い、鈴鹿は敗れた。あの日の悔しさは選手、サポーターの胸に深く刻まれたが、この大会は天皇杯への出場権を懸けた全く別の大会であり、“リベンジマッチ”という言葉は適さない。
それでも、カテゴリーが上のライバルを相手に、どこまで渡り合えるのか。東海リーグ開幕を前に、チームの現在地を知る上でも重要な一戦といえる。

スタメンはGK曵地、DF原、高野、藤井、冨士、MF江頭、藤田、吉田、矢野、FWエフライン、藤沢。準決勝で好調だった2トップ、伊藤と近藤、さらには司令塔の堀河が負傷により欠場を余儀なくされる苦しい布陣で決戦に臨んだ。

立ち上がりから攻勢に出たのはヴィアティン。すでにJFLでシーズンが開幕していることもあり、試合勘で鈴鹿を凌駕し、最初の10分は防戦一方の状況に追い込まれる。しかし、ベテランの冨士や守護神・曵地を中心とした守備で耐えしのぐと、徐々に鈴鹿も落ち着きを取り戻し、盛り返していく。

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雨の影響でピッチコンディションが悪い中、鈴鹿はエフラインと藤沢にロングボールを当ててリズムを作るが、思うようにシュートまで持ち込むことができない。どちらも中盤がタイトで、互いに相手の良さを消し合う展開のまま45分を終えた。

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迎えた後半、前半同様に拮抗した展開となるが、22分に一瞬の隙を突かれて失点を喫する。ゴール前に蹴り込まれたFKを高野が頭でクリアしようと試みるが、目測を誤って後ろにいた藤牧(13番)に折り返され、最後はフリーの道上(24番)に押し込まれた。

1点を追いかける展開となった鈴鹿は、24分に小西、26分に藏川を投入。これが鈴鹿での公式戦デビュー戦となった藏川は、右サイドバックではなくボランチの位置に入り、攻め急ごうとするチームを老獪なプレーで落ち着かせる。

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それでも、1点ビハインドのまま刻一刻と時間は過ぎ、「焦るな」と言う方が無理な状況へと追い込まれていく。そして迎えた44分、ヴィアティンも完全に逃げ切りを視野に入れた戦いにシフトした中、自陣で奪ってカウンターを仕掛け、藏川の絶妙なタメから中央で藤田とのパス交換で前を向いた藤沢が、ペナルティーエリア手前右のエフラインに預ける。DFに囲まれながらも、一瞬空いたシュートコースを見逃さずに左足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール右隅へと決まり、土壇場で鈴鹿が同点に追いついた。

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これで試合は振り出しに戻り、勝負は15分ハーフの延長戦へと突入する。戦況は五分五分、むしろ追いついた鈴鹿が勢いで勝る。冨士に代わって中野を投入し、最後の交代枠を使い切った鈴鹿は、藤田と蔵川が中盤を作り、サイドの攻撃参加を促す。互いに疲労もあって中盤が間延びし、延長後半に入るとカウンターの応酬のような展開が続いた。

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しかし、互いに高い集中力を保ち、決定機が生まれないまま、いよいよPK戦かと思われた延長後半14分。カウンターから左サイドをドリブルで持ち上がった小西が、クロスしたエフラインにスイッチし、エフラインが左足でクロスを上げる。これをゴール前フリーで待っていたのが吉田。GKとDFの間にポジションを取り、頭で合わせてゴールネットを揺らす。次の瞬間、鈴鹿のベンチとサポーター席のボルテージは最高潮に達し、スコアは2-1と逆転。アディショナルタイムの3分間でヴィアティンの猛攻に耐え抜いた鈴鹿が、三重県サッカー選手権大会優勝と天皇杯出場権獲得を成し遂げた。

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三重県代表となった鈴鹿は4月22日(土)、長野Uスタジアムにて長野県代表のAC長野パルセイロ(J3)と対戦する。

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