9月18日(日)、東海社会人サッカーリーグ1部の第14節が行われ、鈴鹿アンリミテッドFC(以下、鈴鹿)は敵地でFC刈谷に0-2で敗れた。この結果、FC刈谷が東海リーグ連覇を達成している。
スタメンはGK月成、DF村田、藤田、藤井、野口、MF吉川、堀河、小澤、泉、FW柿本、北野。東海リーグ優勝のためには、絶対に勝たなければならない首位・刈谷との天王山に、小澤監督は現状のベストな布陣で臨んだ。
日程の関係により、今シーズン初めてリーグで刈谷と対戦することとなった鈴鹿。しかし、全国社会人サッカー選手権大会の出場権をかけた東海予選では、決勝で2-1と競り勝ち勝利を収めている。逆転優勝のためには刈谷相手にホーム&アウェーで連勝しなければならず、一方で負ければその瞬間に刈谷の優勝が決まるというプレッシャーのかかる一戦だった。
立ち上がりこそ、ほぼ互角の展開の中、鈴鹿も“らしい”攻撃を繰り出していたが、15分に自陣でのミスからピンチを招き、CKを与えてしまう。するとこのCKのこぼれ球を内田に押し込まれ、一番与えてはいけない先制点を許してしまう。
この先制点が、鈴鹿の選手たちに重く圧し掛かる。逆に、刈谷は重圧から解き放たれたのか、ホームで自分たちのサッカーを展開。堅い守備からの鋭いカウンターで、幾度となく鈴鹿ゴールへと攻め込んでいく。
せめてこのままハーフタイムを迎えたかった鈴鹿だが、38分に右サイドの突破を許すと、クロスボールにフリーで合わせられ、2失点目。勝たなければいけない鈴鹿にとっては、まさに痛恨の追加点だった。
3点が必要になった鈴鹿は早くも動き、前半のうちに大村と角口を投入。思い切った采配で流れを変えようと試みるが、この日の刈谷はそう易々と流れを明け渡してくれる相手ではなかった。
後半に入ると、鈴鹿がボールをキープして刈谷陣内で試合を進めていく。しかし、肝心のバイタルエリアより先になかなかパスが入らず、前線に並んだ北野、柿本、角口にボールが収まらない。シュートまで持ち込めない攻撃を繰り返し、刈谷が思い通りにカウンターを繰り出す。鈴鹿にとっては苦しい展開が続いた。
74分にはパブロを投入し交代枠を使い切るが、逃げ切りを図る刈谷の堅守はこの終盤に入っても綻びを見せない。前がかりになる鈴鹿の攻撃をきっちりと受け止め、逆にカウンターから効果的に時間を使っていく。「正直、今年1番の最低な試合」と野口は振り返ったが、刈谷がそれだけ良かったことも事実。まさに完敗といえる内容で、目の前で東海リーグ連覇を決められる結果となった。
「まだ何も終わっていませんし、諦めてもいない」と語るのはキャプテンの北野。リーグ2位に入れば補欠枠で全国地域サッカーチャンピオンズリーグに出場できる可能性があり、10月の全社で決勝に進出すれば自力で地域CLに出場できる。小澤が「目標はJFL昇格なので、切り替え、先を見据えて次に臨みたい」と語った通り、残りのリーグ戦も全力で臨み、全社に勢いをつけたい。次戦となる第11節は9月25日(日)、FC.ISE-SHIMAをAGF鈴鹿陸上競技場(石垣池公園陸上競技場)に迎える。