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第96回 天皇杯全日本サッカー選手権 2回戦(ヴィッセル神戸)戦 マッチレポート

2016年9月9日
  • #トップチーム

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9月7日(水)、第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の2回戦が行われ、鈴鹿アンリミテッドFC(以下、鈴鹿)は神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でJ1のヴィッセル神戸(以下、神戸)に1-7と大敗し、日本一への挑戦は2回戦敗退に終わった。

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スタメンはGK岡田、DF原、藤田、藤井、野口、MF大村、矢野、堀河、泉、FW北野、柿本。4日に行われた常葉大学浜松キャンパスFCとのリーグ戦で打撲を負った小澤はベンチからのスタートとなった。

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相手はJ1、明らかなる格上。さらに、指揮官はカップ戦でもあまりローテーションを採用しないネルシーニョ監督。エースのレアンドロこそ休養させたものの、渡邉千真やペドロ・ジュニオールなど、ほぼベストに近い陣容で鈴鹿を迎え撃った。

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そんな神戸に対し、鈴鹿も胸を借りるためにこの舞台に立つわけではない。「この試合で爪痕を残すとか、悔いのないよう全力でぶつかろうとかではなく、少ない可能性の中、試合の流れを呼び込んでヴィッセル神戸に勝つこと」(柿本)を本気で考えて試合に臨んでいた。

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しかし、ここ最近の試合で顕著になっている立ち上がりの失点癖が、この肝心な試合でも出てしまう。開始早々に決定機を作られると、6分にはゴール前に簡単に運ばれて先制を許す。さらに10分には、石津のパスを受けた渡邉に追加点を奪われる。

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立て続けのゴールで厳しい状況に追い込まれた鈴鹿は、ここから徐々に盛り返し、32分に小澤が入ったことで攻勢を強める。しかし、流れが傾きつつあった時間帯に決め切れなければ、再び相手に流れが行ってしまうのがサッカーの常。43分、カウンターからP・ジュニオールに決められ0-3で前半を終えた。

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後半、3点を追う鈴鹿が小澤を中心に神戸ゴールへと迫る。しかし、守勢の時間帯を耐え抜いた神戸は64分、66分、68分と立て続けにゴールを奪い、一気に試合を決めてしまった。

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0-6という絶望的なスコアになってしまったが、はるばる神戸まで応援に駆けつけたサポーターのためにも、三重県代表としてこのまま引き下がる鈴鹿ではない。76分、小澤の縦パスを受けた藤田が左サイドからクロスを上げると、中央で相手のマークを外していた柿本が頭で合わせる。次の瞬間、神戸ゴールのネットが揺れ、クラブ史上初めて公式戦でJ1からゴールを奪うことに成功した。

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このゴールで息を吹き返した鈴鹿だが、畳み掛ける得点は奪えず。逆にカウンターから失点し、終わってみれば1-7。今シーズンの公式戦初黒星は、まさにJ1の洗礼ともいうべき手痛い敗戦となった。

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これにて鈴鹿の天皇杯での挑戦は終了したが、“本業”である東海リーグ、そして全社が控えている。キャプテンの北野は「この日感じたことを、1人1人がチームに還元することで強いチームにしていきます」と決意を語った。その決意がチームに浸透すれば、JFL昇格の原動力になるはずだ。

次戦は9月18日(日)にリーグ首位のFC刈谷と敵地での天王山。次のホームゲームは9月25日(日)、FC.ISE-SHIMAをAGF鈴鹿陸上競技場に迎えてのダービーマッチとなる。